2010年04月23日

「新ねじれ」の実現で参院選後は政界再編?(産経新聞)

 政権運営でもたつく鳩山政権の支持率が一段と低下し、野党・自民党からは離党者が出て新党「たちあがれ日本」が結成されるなど、政界の動揺は広がっている。そんな中、夏に行われる参院選で、与党が過半数割れを起こす衆参「新ねじれ」が実現すれば、「政界再編がわき起こる」と見る向きがある。だが、そうした事態に立ち至っても、民主、自民両党入り乱れての本格的な再編劇にはつながらず、野党の一部が与党の補完勢力として、政権運営に参画する限定的な“騒ぎ”で幕引きとなりそうだ。

 民主党は現在、参院の総定数242に対し、115議席(会派離脱中の江田五月議長を含む)を有している。このうち、非改選議員は62なので、単独で過半数を占めるには、60議席以上の議席が必要となり、圧勝した平成19年の参院選と同レベルの選挙戦を強いられる。

 19年選挙で29の1人区のうち、約20選挙区で勝利。2人区は、すべて与野党で1議席ずつ分け合ったため、1人区での選挙結果が大勢を決した。この結果、自民党は、連立相手の公明党と合わせても過半数を確保できず、ねじれ国会が現実化し、政権交代の誘因となった。

 「政治とカネ」問題で鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長が世論の批判にさらされ、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題では、迷走につぐ迷走を重ねる鳩山政権の支持率は急落しており、民主党には「1人区で当選が確実に見込めるのは、民主党の地盤が強固な岩手や三重など10選挙区ほど」(幹部)との危機感が増幅している。

 この「走り書き」でもかつて書いたように、「内閣改造・党役員人事を行って、支持率アップを図るしかない」(同党関係者)という切実な危機感は、日増しに強まっている。すでに鳩山首相の退陣論もささやかれているありさまだ。

 「新ねじれ」が現実化しても、民主党は、連立相手の社民、国民新両党とあわせて、かろうじて衆院で3分の2以上の勢力を確保しているため、参院で否決された法案を衆院で再議決し、可決・成立させることは可能だ。衆院通過後、60日が経過すれば、参院が否決したとみなし、再議決することもできる。

 だが、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎3元首相の自民党政権下で繰り広げられた国会での混乱ぶりを思い浮かべるまでもなく、政権の屋台骨は揺らぐ。野党が首相問責決議案などを繰り出してくれば、政権のダメージは計り知れない。

 10日に結成された新党・たちあがれは結党趣意書で、「打倒民主党」「日本復活」「政界再編」の3つを「使命」に掲げた。与謝野馨共同代表は記者会見で、「『反民主、非自民』として国民のために戦いたい」と語り、第三極を結集し、政界再編への意気込みを示した。だが、その道筋はあいまいとしており、成否も予測できない。

 再編論を持ち出すのは、野党側に目立っており、そうした事態を見越したうえで、あれやこれやとシナリオを描いている。

 もっとも、19年選挙を除き、過去2回(元年、10年)みられた自民党政権下でのねじれ現象後のいきさつを振り返ると、民主党が分裂することはなさそうだ。いずれのときも、自民党は野党の一部と手を組み、急場をしのいできた。10年の参院選後、自由党党首として政権入りした小沢氏も、自民党に手を突っ込んで再編に持ち込もうとしたが、逆に自由党分裂の痛手を被っている。

 過半数割れした民主党はどう出るか。ある自民党幹部はこう予想する。

 「すでに年金問題などで野党に呼びかけている与野党協議を正式に申し入れてくるのではないか」

 この読みには、協議会でのやり取りで年金問題の制度設計を進める背後で、寄り合い所帯の民主党が足並みを乱し、再編論に火がつくという「裏の見立て」がある。もっとも、公明党などがあっさりと民主党と折り合えば、自民党は孤立するだけで、連立政権の枠組みを存続していても、民主党は衆参で事実上の過半数を確保できる公算が大きい。

 子ども手当法や高校無償化法をめぐり、民主党が公明党の修正要求を受け入れて接近していることも、参院選後を見据えた「地ならし」との思惑がうかがえる。

 野党の悲哀にさらされている自民党がさらに分裂し、一部勢力が民主党にすり寄る局面も出てくるかもしれない。約50人いる衆院当選1〜4回生には、野党生活の憂き目に耐えかね、民主党が手を差し出せば、すぐにでも応じかねない。

 自民党若手を訪ねた際に、こんな苦しい胸の内を漏らされた。

 「野党になって、霞が関(中央省庁)が距離を置いているから、情報が枯渇している。このままでは何のために政治家になったのか。仲間と意見交換しているが、いざとなれば、30人くらいの同士を募ることはできる」

 民主党の反小沢勢力が、小沢氏の「政治とカネ」問題や、強権的とされる政治手法など「小沢的なるもの」と決別し、新党・たちあがれや自民党の一部などによる「小沢抜き」の巨大新党が誕生する芽はないか。

 「反小沢」の民主党幹部は「政権党からの離脱は考えない。新党・たちあがれなどが民主党入りし、小沢氏グループが飛び出してくれれば、最高の流れだ」と語る。民主党の党内政局は、激しさを燃すだろうが、政権党のうまみをなげうって「危ない賭」に出る民主議員など出てこないと見るべきだろう。

 それにしても、二大政党制下で初めて実現した政権交代から1年も経過しないのに、参院選をめぐり、こうした話題がささやかれる政治家の気の早さには、どこか矜持(きようじ)の欠落を感じるのである。

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2010年04月20日

全額公費で集団接種 栃木・大田原 小6子宮頸がん予防(産経新聞)

 栃木県大田原市は5月から、小学校6年生の女子児童を対象に全額公費負担で子宮頸がん予防ワクチンの集団接種を開始する。子宮頸がん予防のワクチン接種に関しては、新潟県魚沼市や兵庫県明石市が接種希望者に全額助成しているが、日本産科婦人科学会によると、公費負担での集団接種は全国初とみられる。

 子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で発症。性交渉を通じて感染するため、予防には若年層へのワクチン接種が有効とされる。同学会などは11〜14歳を中心にワクチン接種を奨励しているが、費用が3回接種で5万〜6万円と高額なのがネックとなっている。

 大田原市によると、対象となる小6女児は約350人。本年度予算に約1100万円を計上、5月中旬から市内の各小学校で集団接種を行う。すでに校長への説明会を開いたほか、小6女児の保護者らを対象に子宮頸がん予防の講演会を行うなど準備を進めている。

 自治医科大の鈴木光明教授によると、国内では年間約1万5千人が子宮頸がんを発症し、約3500人が死亡。ほかにも病気がある中で子宮頸がんを優先することに慎重な意見もあるが、鈴木教授は「予防にはがん検診とワクチンの両方が大事。個別接種ではやはり接種率が下がる」と訴えている。

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2010年04月13日

超小型衛星 11年8月打ち上げ 星の位置など観測(毎日新聞)

 国立天文台は12日、東京大、京都大と開発した超小型衛星「Nano−JASMINE」(ナノジャスミン)を来年8月に打ち上げると発表した。星の位置や運動の観測を専門にした科学衛星で、欧州宇宙機関が89年に打ち上げた「ヒッパルコス」に次ぎ世界2例目。従来の星表(恒星の位置カタログ)の精度を高めることが期待されるという。

 ナノジャスミンは50センチ立方で重さ約35キロ。ウクライナのサイクロン−4型ロケットで、ブラジル北部のアルカンタラ発射場から打ち上げられる。衛星開発費約1億円は国立天文台の運営交付金で負担する。約12万個の星の正確な位置や運動を測定したヒッパルコス衛星の40分の1程度の重量で、同程度の観測精度を実現した。

 計画では、2年間で約20万個の星の位置などや運動を観測し、2014年に独自の星表を完成させる。国立天文台JASMINE検討室の郷田直輝室長は「宇宙から天体を観測する天文学発展の大きな一歩になる」と期待を寄せた。【八田浩輔】

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